ご挨拶
葵流二代目家元「葵七皆(あおいななとも)」からのご挨拶
先代七重師は、一言で申しますと大変「格調高い芸の人」であったと思います。「格調はしっかりした基礎力が生み出すものである」という信念のもと、すみずみまでゆるがせにしない折り目正しい芸風が「葵」の基本といえます。またお稽古の際、踊りの振りや技術を勉強するだけでなく、その演目の歴史的・文化的背景も同時に学んでいただき、日本史や日本文化に対する認識を深めていただく事が大切ではないかと思っております。お稽古場にお集まりになる全く違う分野のお弟子さん同士の交流もまた意義深く楽しいものと思っております。
日本舞踊葵流後見人 重要無形文化財保持者 二世 故花柳壽楽様よりのご挨拶
七重師の遺志をうけて、現家元・葵七皆さんの後見人をお受けしております。「葵」は格調と気品を重んじ、折り目正しいきちんとした芸風が持ち味の流派です。これは「日々の地道で真面目な稽古のみが、心のともなった良い芸を生み出す」という先代の、そして現家元の考えに根ざしていると思います。今後流派の者一同、せいいっぱい精進を重ねることと存じますので、多くの皆様からご指導・ご後援を賜りますよう、私からも切にお願い申し上げます。
日本舞踊葵流後見人 重要無形文化財保持者 二世 花柳壽楽
花柳壽楽先生は平成19年1月にお亡くなりになりました、謹んで御冥福をお祈りいたします。
故花柳壽楽師を偲んで
大和楽 江戸風流
(左:人間国宝花柳壽楽師 右:葵七皆)
重要無形文化財保持者 西川流十世宗家 西川扇藏様よりのご挨拶
家元である七皆さんとは、ご主人も含め公私にわたりお付き合いさせていただいております。明るく、素直で気さくな性格であられる一方、芸のこととなるとなかなか厳しく、わき目もふらず一途に追求していく、という姿勢を示されます。
これは先代七重師にも共通している資質で、それが葵流のきっちりした品の良い踊りにつながっているように思います。
葵流の益々のご発展と更なる「芸」の修練を希望してやみません。
重要無形文化財保持者 西川流十世宗家 西川扇藏
葵流二代目家元「葵七皆」の経歴
★葵七皆(本名:野崎眞理子、青山学院大学文学部卒)
1996年葵流葵流二代目家元を襲名。人間国宝花柳壽楽師が後見人になる。1997年高円宮殿下ご臨席のもと国立大劇場にて「葵流家元襲名の会」開催。2003年NPO法人日本舞踊芸術文化協会を設立、理事に就任。各国大使館及びユネスコとの文化交流並びに地域の子供たちに日本舞踊を教えるなど、日本舞踊の発展普及に向けて積極的な活動を行う。
国立小劇場で開催される自身のリサイタル及び「葵流お浚い会」などを開催し、流派を束ねながら、(社)日本舞踊協会・参与、千代田区委員として活躍。
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